100円均一ダイソーの「ハンカチ」が引き出しの中に入っていました。新品未開封の状態です。今後使う予定もないので、染色でもしてみようと思います。
染料に使うのは、紅茶と珈琲です。以前にやった染色diyの余りがあったので、今回、有効活用してみます。一応、紅茶と珈琲を使った染めは何度も経験しているので、作業はスムーズに進められると思います。
掴んだコツやテクニックは紹介していくつもりです。ハンカチ染色のやり方が気になっている方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
関連記事>>>布(服)を染める【染色まとめ】
染める布はダイソーのハンカチ
引き出しの中にあったハンカチです。未開封の新品。ワトコオイルの塗布のために、クロスの代わりとして買ったような気もしますが、間違っているような気もします。いつ何のために買ったのかは謎です。2セットあります。
ハンカチを詳しく見ていきます。
基本情報は以下です。
- 品名:プリントガーゼハンカチ
- サイズ:約30×30cm
- 材質:綿100%
- 発売元:大創産業
100円の商品です。
裏です。
お手入れ方法、保管方法、使用上の注意の記載があります。
- プリント素材の特性により、洗濯により色落ちする場合があります。
- 初めて使用する際は、単独で洗濯してください。(使用上の注意)
- 毛羽落ちや色落ちが発生する場合があります。(使用上の注意)
などの内容です。赤文字での記載部分を抜粋しました。
中身を取り出しました。2枚入りです。
ストライプ柄です。正方形。角は丸いラウンド型になっているので、優しい印象があります。
ハンカチの表面です。
生地は薄くペラっとしています。光に当てると透けます。
糸の部分です。
糸には色が付かない、付きにくいと言われています。「自宅で藍染をやるよ。SEIWAの「紺屋藍」を買ってみた。」をやった時は、糸には色がつきませんでした。
糸には色がついていません。一般に販売されている衣料品は、綿100%表示でも、縫い糸がポリエステルのものが多いみたいです。その部分だけ、ほとんど色がつかないそうです。
この部分はどんな感じになるのでしょうか。染色後に詳しくチェックしてみます。
ひっくり返しました。表のストライプ柄が透けて見えるデザイン。
タグです。この部分にも奇麗に色が入る予定です。
もう1枚のハンカチです。星や月のマークが散りばめられています。夜空をイメージしたデザインだと思います。
ストライプ柄のハンカチとは違って角は直角になっています。キッチリした印象です。
ハンカチの表面です。
ペラっと薄い感じになっています。
糸の部分です。
ひっくり返しました。裏面です。
タグです。注意や品質表示、中国製の記載があります。
ハンカチの染色に使う材料
染色に使うため用意した道具です。
- 湯桶
- 紅茶
- 珈琲
- 豆乳
- ミョウバン
染料となるアイテムは2つ用意しました。紅茶と珈琲です。ハンカチは2枚あるので、1枚を紅茶染め、もう1枚を珈琲染め、という感じでやってみようと思います。
使用するアイテムを詳しく見ていきますね。
湯桶です。真っ赤なカラーが印象的だと思います。漬け置きや濯ぎに使います。
品質表示によると原料樹脂はポリプロピレン。耐熱温度は120度となっています。今回の染色にも問題なく使う事ができると思います。
紅茶です。100%セイロン茶葉使用。
メジャーブランドのリプトンなんかもあったのですが、スリランカ中西部とか、ディンブラ茶葉とか、聞きなれない珍しい単語が並んでいたので、この紅茶を選んでみました。
前回の染色で使ったので開封済みです。残りはこんな感じ。50袋入りと大容量なので、まだまだ残っています。
ザブレンド117(UCC)です。深いコクと豊かな香り。
ウチに常備してある珈琲もあったのですが、「出がらしを使うより、インスタントを使った方が手軽に楽しめる」というアドバイスを以前に見たので買ってきました。安いやつです。余った分は飲む予定なので、美味しそうなものを選んだつもりです。
こちらも、前回の染色でも使ったので開封済みです。残りはこんな感じです。
残量の確認がしづらいアングルなのですが、オシャレな料理系youtuberの方がこの撮り方をしていたので、なんとなくマネしてみました。
キッコーマンの無調整豆乳です。未開封の新品。たまたま冷蔵庫にありました。下地作りに使います。
布をそのまま染めるだけだと、上手く色が乗らないそうです。”詳しい事はわかりませんが”、豆乳に浸す事で、含まれているタンパク質が繊維と結びつき、紅茶やコーヒーの色素が吸収されやすくなるらしいです。
焼アンモニウムミョウバンです。過去の染色で使ったので開封済みです。仕上げの色止めに使います。草木染めでは定番のお役立ちアイテム。
ダイソーのハンカチ染色スタート【紅茶染め編】
無調整豆乳を注ぎます。
下地作りに使う液体は、濃ければ濃いほど色が乗りやすくなるそうです。なので着色効率を考えると本当は、豆乳を薄めず原液で使った方がいいのですが、「たくさん使うのはもったいない。」という庶民的な感覚が邪魔をした(?)ので、水2:豆乳1の割合にして使う事にしました。
割り箸でよくかき混ぜました。白く濁ったような液体になっています。豆乳のニオイは強めです。
ハンカチを投下します。
この状態で20分程放置します。どうしても浮かび上がってきてしまう部分があるので定期的に沈めておきます。
その後、10分程揉み込みます。全体にしっかり染み渡らせるとキレイに染まる、という事なので、手を抜かずにやります。
よく絞ってから取り出しました。
揉み続けるのは握力も使うし大変だったのですが、見た目に変化の起こる作業ではないので、やり終えた感というのか、「達成感」みたいなものが無いです。
素手で豆乳割りの中をかき混ぜていたので、手にニオイがこびり付いている感じがあります。不快なニオイではないのですが、ちょっと気になる感じです。手袋をすればよかったかな。
とりあえず、布の下準備は終わりました。続いて染料液作りです。
ティバッグです。安い紅茶なんですけど、なかなか香りがいいです。普通に飲んでも楽しめそうな感じ。
9袋を使って色を作る事にしました。9袋と言うのは何となくで決めた量なので、特に理由などはありません。
指で掴んでジャブジャブするのは熱そうなので、割りばしに紐を括り付けました。ザリガニ釣りスタイルで臨みます。懐かしい感じです。
ボロの鍋を使います。1リットルの水を入れて火にかけます。
沸騰したら紅茶を入れます。ざぶーん。
染め液の濃さに決まりごとはないので、好みで決めてしまっていいみたいです。今回は、これぐらいの色味にしてみました。紅茶と言えば、透き通るようなキレイな色味が特徴の一つに思いますが、その良さが一切なくなるほどの深い茶色になっています。
染色の経験はまだ浅いのですが、思っているより薄く仕上がることが多い気がします。染料液は濃いめに作っておいた方が想像通りの発色に近づくと思います。
ハンカチを投入します。染料液に入れた瞬間、茶色い色味がフワっと染み渡って素敵でした。
弱火でグツグツ煮込んでいきます。沸騰しないよう温度に注意です。
ムラができないように定期的にひっくり返します。布が水を吸って重いです。割り箸ではなくトングなどの強度のあるものを用意しておけばよかったです。
換気扇を回しながら作業していますが、部屋の中一面が紅茶の香りに包まれています。リラックス効果が凄いです。癒されます。
ある程度煮込んだら火を止めて、色止め液の準備をします。
桶にお湯を張ります。
ミョウバンをいれます。
草木染めの熟練者になると、布の重さや面積によって濃度を変えたりもするようですが、読んでもイマイチわからなかったので、初心者らしく適当に入れました。たぶん5gぐらいです。
今までの染色でも、こんないい加減な感じで進めていましたが、一応上手く行ったので大丈夫だと思います。頻繁に洗濯するような物の場合は、しっかり計算した方が良いかもしれませんが・・・。
軽くかき混ぜたら結晶は溶けました。
鍋からハンカチを引き上げます。パッと見は均一に染まっています。色も馴染んでいますし、いい感じかもしれません。
色止め液に投入です。熱くて絞れなかったので、水気は取らずに漬け込みました。
この状態で20分程浸けておきます。どうしても浮き上がってくる部分があるので、定期的に押さえて沈めておきます。
20分経過しました。特に見た目に変化があるわけではありませんが、色褪せや退色の防止はできているはずです。洗います。
桶に水を貯めてすすぎます。色が出なくなるまで徹底的に洗い続ける必要があります。
終わりです。洗っても洗っても色が染み出てきて大変でした。手強かったです。
天気がいいのでベランダで干します。日陰干しがいい、みたいな話もあったのですが、お天道様で一気に乾かしてしまう事にしました。
紅茶が大量に余りました。美味しそうですが飲むわけにはいきません。ゴクリ。
完成です。落ち着いたベージュのカラーになりました。ピンク系統の色も入っているように見えます。全体的に柔らかい色味で質感がいいです。
広げてみました。縁は濃いめのピンクベージュになっています。「ハムみたいなカラーリングだな」なんて思ったのですが、それを書くのは余りにも野暮(?)な気がして辞めようか迷った挙句、書いておくことにしました。
表面です。
糸の部分です。ほとんど色が入りませんでした。白いままです。
ひっくり返しました。
タグはキレイに染まりました。布より色が濃く乗っています。ヴィンテージっぽい。紙に色付けをした時の質感に近いと思います。
新品のハンカチと並べてビフォーアフター風です。
重ねてみました。色味や質感の違いが比較しやすいと思います。
ダイソーのハンカチ染色スタート【珈琲染め編】
珈琲染めのスタートです。基本的な染め方は、紅茶染めと変わりませんので、サクサクとダイジェスト風に紹介していこうと思います。
湯桶にお湯を張りました。
無調整豆乳を注ぎます。お湯3:豆乳1の割合です。
割り箸でよくかき混ぜました。白く濁ったような液体です。
ハンカチを入れます。
この状態で20分程放置します。浮いてくる箇所があるので定期的に沈めます。
10分間揉み込みます。
よく絞ってから取り出しました。布の下準備は終わりましたので、続いて染料液作りです。
ボロの鍋です。最近では染め物専用となっています。1リットルの水を入れて火にかけます。
沸騰したらインスタント珈琲を入れます。
スプーンを使うと洗い物が増えて面倒です。ダイナミックにバサバサ振っていきます。
パッケージの説明欄によると、美味しく飲むには、お湯(140cc)にティースプーン1杯(約2g)が適量との事です。お湯1Lに直すと、約15gですね。
染色する場合は、どれぐらいが適量なのでしょうか。決まりごとはないみたいなので、いい加減に決めてしまってもいいかな。
コレぐらいにしてみました。泡立っていて見づらいのですが、かなり濃い目で作っています。ティースプーン10杯(約20g)以上は入っていると思います。
ハンカチを投入します。
弱火でグツグツ煮込んでいきます。
ある程度煮込んだら火を止めて、色止め液の準備をします。
桶にお湯を張ります。
ミョウバンをいれます。
軽くかき混ぜたら結晶は溶けました。
鍋からハンカチを引き上げます。パッと見は均一に染まっています。色も馴染んでいますし、いい感じかもしれません。
色止め液に投入です。水気は取らずに放り込みました。
20分経過しました。特に見た目に変化があるわけではありませんが、色褪せや退色の防止はできているはずです。洗います。
桶に水を貯めてすすぎます。色が出なくなるまで徹底的に洗い続けます。
終わりです。
天気がいいのでベランダで干します。紅茶染めのハンカチと同じように、お天道様で一気に乾かしてしまいます。
珈琲が大量に余りました。飲むわけには・・・ゴクリ。
完成です。柔らかいベージュのカラーになりました。落ち着いた色味。雰囲気がいいです。シンプルな単色仕上げなので、クセも無く、普段使いもやり易いと思います。
広げてみました。縁は濃いめ。ブラウンのような色味になっています。
表面です。
色の部分です。こちらも色は入りませんでした。白いままです。
ひっくり返しました。
タグはキレイに染まりました。古めかしい感じ。雰囲気は良いです。
新品のハンカチと並べてビフォーアフター風です。
重ねてみました。色味や質感の違いがわかりやすいと思います。
紅茶染めと珈琲染めの色味比較
並べて置いてみました。こうやって見比べてみると、だいぶ発色が違うように思います。なんとなく、珈琲染めのほうが渋い印象があります。
生地を重ねてみました。
広げてみました。
さいごに
100円均一ダイソーの「ハンカチ」を染色してみました。
紅茶染め、コーヒー染め、どちらもキレイなワンカラーに染める事ができました。仕上がりの発色も”ほぼ”想像通りで、楽しく染色をする事ができました。せっかく手作りしたのだから、あとは、ハンカチの有効な使い道(?)を探すだけです。
新たに染色をやったら、この記事にお知らせを書こうと思います。よかったらまた遊びに来てください。それでは、最後までありがとうございました。