春といえばヨモギです(?)。季節の草木を使って、染色をやってみようと思います。100円均一セリアのハンカチが余っているので、それを染めてみようかな。
掴んだコツやテクニックは紹介していくつもりです。ヨモギ染めのやり方が気になっている方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
関連記事>>>布(服)を染める【染色まとめ】
ヨモギはどこに生えているのか
まずは、ヨモギを入手しなければなりません。生えている場所などまったく検討もつかないので、グーグルで検索してみることにしました。
「ヨモギ どこ」
一番上にでてきたwikipediaのヨモギページによると
日当たりのよい原野や道端などに集団を作って生えて、高さは1メートル前後になり、初秋に地味な花をつけて、風媒花のため多量の花粉を飛ばす。
という事らしいです。他にもいくつかのサイトを覗いてみたのですが、「普通に道端に生えている」という事でした。
さっそく出かけるのです。
出発してすぐに、それらしき物を発見しました。
事前に調べてきたヨモギの特徴とマッチしています。「丸みのあるギザギザ。優しい感じ。裏は白っぽく産毛が生えている。」それっぽいです。
ちなみに、ニオイで嗅ぎ分ける事もできるみたいですが、鼻を近づけても土っぽいニオイがするだけでわかりませんでした。
ちょっと不安だったので、草花の見分けに使えると評判の「グーグルレンズ」を起動してみました。枠の中にヨモギらしき葉っぱを入れて、シャッターボタンをタップしてみます。
ウェブページが表示されました。どうやらヨモギであっていたみたいです。すぐに見つける事ができました。ラッキー。まあブログのネタ的には、「さまよい続けたけど結局見つからず、家に戻ると実は玄関の前に生えてた」みたいなのが良かったりもするのですが・・・。
しかし、このアプリって便利です。色々な事に活用できそう。積極的に使っていきたいです。なんてグーグルレンズの感想はおいておいて、必要な分のヨモギを摘んだら帰ります。
ヨモギ染めに使う材料
持ち帰りました。今回の主役のヨモギです。取れたてホヤホヤで新鮮、といきたい所だったのですが、しばらくの期間冷蔵庫で保管していたら、少ししんなりしてしまいました。ただ、染色には問題無く使えると思います。
葉をアップで写してみます。表です。
裏です。
染色に使うため用意した道具です。
- 湯桶
- 豆乳
- ミョウバン
- ハンカチ
簡単に見ていきますね。
湯桶です。浸け置きや濯ぎに使います。
品質表示によると原料樹脂はポリプロピレン。耐熱温度は120度となっています。今回の染色にも問題なく使う事ができると思います。
キッコーマンの無調整豆乳です。前回のエプロン染めで使ったので開封済みです。飲もうと思って購入した物ですが、染色だけで使い切ってしまいそうな勢いです。下地作りに使います。
布をそのまま染めるだけだと、上手く色が乗らないそうです。”詳しい事はわかりませんが”、豆乳に浸す事で、含まれているタンパク質が繊維と結びつき、コーヒーの色素が吸収されやすくなる、という事です。
焼アンモニウムミョウバンです。過去の染色で使ったので開封済みです。仕上げの色止めに使います。草木染めでは定番のお役立ちアイテム。
染色に使うハンカチです。セリアで購入しました。詳細は以下です。
- 品名:てぬぐい風バンダナ刺繍
- サイズ:約50×50cm
- 材質:綿100%
- 発売元:フジサキ
過去の染色で何度も使っているハンカチです。可愛い刺繍がトレードマーク。今回はヒヨコですが、八割れ猫、黒猫、イヌなど、イラストの種類が豊富です。
拡大するとこんな感じです。安価なハンカチの刺繍ですが、クオリティは高いように思います。
ヨモギ染めスタート
無調整豆乳を注ぎます。
下地作りに使う液体は、濃ければ濃いほど色が乗りやすくなるそうです。なので着色効率を考えると本当は、豆乳を薄めず原液で使った方がいいのですが、「たくさん使うのはもったいない。」という庶民的な感覚が邪魔をした(?)ので、水1:豆乳1の割合にして使う事にしました。
割り箸でよくかき混ぜました。白く濁ったような液体になっています。豆乳のニオイが強めです。
ハンカチを投下します。
この状態で20分程放置します。どうしても浮かび上がってきてしまう部分があるので定期的に沈めておきます。
その後、10分程揉み込みます。全体にしっかり染み渡らせるとキレイに染まる、という事なので、手を抜かずにやります。一生懸命です。
よく絞ってから取り出しました。
揉み続けるのは握力も使うし大変だったのですが、見た目に変化の起こる作業ではないので、やり終えた感というのか、「達成感」みたいなものが無いです。
とりあえず、布の下準備は終わりました。続いて染料液作りです。
ヨモギを桶に移しました。汚れが付いているかもしれないので軽く水洗いをします。
じゃぶじゃぶ。
終わりです。瑞々しい感じになりました。普通に食べられそうです。美味しそう。ゴクリ。
ヨモギをそのまま鍋に入れて煮込むと、最後に濾す作業をしないといけません。以前、玉ねぎ染めの時にやったことがありますが、なかなか手間のかかる作業でした。洗い物も増えるし厄介。なので、排水溝の水切りネットを使って、楽をしようと思います。
ネットの中にヨモギを詰めました。
口を固結びしたら終了です。
こうしておけば、鍋でヨモギを煮込んでも、葉っぱが飛び散ることが無くなります。ネットに入ったこのヨモギボール(?)を引き上げるだけで片づけが終わるので楽々です。
ボロの鍋を使います。1リットルの水を入れて火にかけます。
沸騰したらヨモギボールを入れます。
水の量に対してヨモギが少な過ぎる気もするのですが、まあ大丈夫でしょう・・・。煮込んでいきます。
5分経過。
10分経過。
15分経過。
ヨモギの葉はくたくたしんなり。染料液は透き通るような緑色になっています。コーヒー染めや紅茶染めの時と比べて、染料液の色が薄いのが気になりますが、これ以上煮込んでも色は出てきそうにないので、この辺りで辞めておきます。
ヨモギボールを引き上げました。
ハンカチを投入します。
染料液に入れた瞬間、緑の色味がフワっと染み渡って素敵でした。染色は何度もやっていますが、この瞬間はいつも楽しいです。ワクワクする感じ。
弱火でグツグツ煮込んでいきます。沸騰しないよう温度に注意です。
ムラができないように定期的にひっくり返します。布が水を吸って重いです。割り箸ではなくトングなどの強度のあるものの方が向いていると思います。
換気扇を回しながら作業していますが、部屋の中一面がヨモギの香りに包まれています。こんなに濃いヨモギの香りを嗅いだのは初めてかもしれません。リラックス効果などがあるので、体には良いらしいです。
ある程度煮込んだら火を止めて、色止め液の準備をします。
桶にお湯を張ります。
ミョウバンをいれます。
草木染めの熟練者になると、布の重さや面積によって濃度を変えたりもするようですが、読んでもイマイチわからなかったので、初心者らしく適当に入れました。たぶん5gぐらいです。
前回の紅茶染め、前々回のコーヒー染めの時も、こんないい加減な感じで進めていましたが、一応上手く行ったので大丈夫だと思います。頻繁に洗濯するような物の場合は、しっかり計算した方が良いかもしれません・・・。
軽くかき混ぜたら結晶は溶けました。
鍋からハンカチを引き上げます。パッと見は均一に染まっています。色も馴染んでいます。ただ、かなり薄めの発色なので、濯ぎの工程をやったらどうなるかが心配です。
色止め液に投入です。熱くて絞れなかったので、水気は取らずに漬け込みました。
この状態で20分程浸けておきます。どうしても浮き上がってくる部分があるので、定期的に押さえて沈めておきます。
20分経過しました。特に見た目に変化があるわけではありませんが、色褪せや退色の防止はできているはずです。洗います。
桶に水を貯めて濯ぎます。
終わりです。鍋から引き上げた時より、さらに色味が薄くなりました。大丈夫かな。
天気がいいのでベランダで干します。日陰干しがいい、みたいな話もあったのですが、お天道様で一気に乾かしてしまう事にしました。
ヨモギで染めたハンカチ
完成です。思っていたより、かなり、薄めの仕上がりとなりました。
カメラ越しだと色の付き方がわからないかもしれませんが、肉眼で見ると淡いグリーンに染まっています。落ち着いた色味で雰囲気はいいです。シンプルな単色仕上げなのでクセはありません。
予定ではもっと濃い色に染まるハズだったのですが、まあこれはこれで・・・。
うすーい緑色です。
刺繍です。糸の部分には、色の変化が起こっていないようです。
ヨモギ染めをしたハンカチの色比較をしてみる
今までに染色したハンカチやらエコバッグやらです。イケアのフリーザーバッグに入れて保管しています。このバッグは、ビニールに厚みがあるので丈夫です。ちょっとの事では破れないので重宝しています。いっぱいになってきたので、2枚目のフリーザーバッグに移ろうか迷い中です。
中身はこんな感じです。一応、キレイに(?)畳んで、シワシワにならないよう気を付けています。
セリアのハンカチです。てぬぐい風バンダナ刺繍というシリーズ。今回ヨモギ染めで使ったものと同じです。黒猫に赤い首輪が印象的。
玉ねぎを使って染色しました。淡い黄色のカラーが可愛いと思います。「【草木染め】玉ねぎで布を染色。ハンカチと巾着を黄色にリメイク」です。
重ねてみました。
墨汁を使って染色したハンカチです。もう少し濃い目で仕上がるかと思ったのですが、薄っすらとした灰色で完成となりました。「墨汁、絵の具、プリンターインクで布を染める【100均染色】」です。
重ねてみました。
絵の具を使って染色したハンカチです。アクリル絵の具の青色を使いました。薄っすらとした淡いブルーに染まりました。爽やかで清潔感があるように思うのですが、シワシワヨレヨレの生地が台無しにしているかもしれません(アイロンをかけるのが面倒で・・・)。
重ねてみました。
緑茶を使って染色したハンカチです。薄っすらした緑色の色付き方が、ヨモギ染めと似ていると思います。
重ねてみました。
紅茶を使って染色したハンカチです。ダイソーに売っていた安いアールグレイティーを使ったのですが、なかなかいい発色で仕上げる事ができたんじゃないかと思います。落ち着いたベージュ系のカラーで、薄っすらピンク色も入っているように見えます。全体的に柔らかい質感。「【100均染色】ダイソーの紅茶で布を染めよう。洋服や木材にも」です。
重ねてみました。
ハンカチ同士の比較は以上です。別の染色物を使って、もう少しだけ続けてみます。
無印良品のエコバッグです。余計な装飾はありません。シンプルな無地タイプ。
珈琲を使って染色しました。確か、人生で初めての珈琲染色でした。初めての割には、上手くいったのかなと思います。「コーヒ染めで無印のエコバッグ(布)を染色するよ。オシャレにリメイクしたい」です。
重ねてみました。
ダイソーのエプロンです。ポパイとコラボした商品。200円でした。
インスタントコーヒーを使って染色しました。色付け自体は上手くいったのですが、生地の色が濃くなったことで、キャラクターのイラストが目立たなくなってしまいました。ちょっと残念ポイントかもしれません。「ダイソーのエプロン(ポパイ)を珈琲で染める【200円】」です。
重ねてみました。
ヨモギ染めをしたハンカチをジップロックに収納しました。コレクションが増えていってなんだか楽しい感じ。次は何を染めようかな。季節的にさくら染めをやってみたいけど、さくらの入手難易度が高いので難しいかも。勝手に枝を折るわけにはいきませんものね。色々と考えてみます。
過去にやった染色をまとめています。「布(服)を染める【染色まとめ】」です。藍染やイギリス製家庭用染料ダイロンを使った染めも紹介しています。気になった方は、ぜひチェックしてみて下さい。
さいごに
自然に生えているヨモギを使ってハンカチを染色しました。
思っていたより薄い仕上がりとなってしまいましたが、春の季節をイベント的に楽しめたので良かったのかなと思います。もう一度ヨモギ染めをやる機会があったら、染まりやすい素材を使って、しっかりした手順で進めたいと思います。
新たに染色をやったら、この記事にお知らせを書こうと思います。よかったらまた遊びに来てください。それでは、最後までありがとうございました。