久しぶりに染色でもやりたい、と思いつきました。100円均一ダイソーには、シャレたてぬぐいが売っていたはずなので、それを染めてみようと思います。
染料液はウチに余っているインスタント珈琲で作ろうと思います。珈琲染めは何度もやっていますし、手順も簡単なので、スムーズに作業が進められるハズです。
掴んだコツやテクニックは紹介していくつもりです。てぬぐい染色のやり方が気になっている方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
関連記事>>>布(服)を染める【染色まとめ】
ダイソーの手ぬぐいは季節もの売り場に
シーズンのアイテムが並んでいます。扇風機、風鈴、手ぬぐい、造花などです。「100均ダイソーの「扇風機(ハンディファン)」を7種類買いました【2022年】」や「100均ダイソーの「ガラス風鈴」を買ってみます。夏の風物詩【5種類】」も近くの売り場に置いてあります。
半年前に来たときは、クリスマス関連のグッズが並んでいた覚えがあります。入り口を抜けたすぐの場所なので、推し商品のアピール場所に最適なんだと思います。
お目当てのてぬぐいです。事前に調べてきた情報より種類が多いです。どれにしようか迷います。
ぱっと目についたのがコレでした。浮世絵のてぬぐいです。和柄も入っているみたい。
男性と女性の2種類がありました。せっかくなので両方買ってみようと思います。
レジでお会計を済ませたら帰ります。
浮世絵てぬぐいを買ってみた
基本情報は以下です。
- 品名:てぬぐい 浮世絵
- サイズ:87cm×35cm
- 材質:綿100%
柄は2種類です。
- 東洲斎写楽(とうしゅうさいしゃらく)の三世大谷鬼次の奴江戸兵衛(さんせいおおたにおにじのやっこえどべえ)
- 喜多川歌麿(きたがわうたまろ)のビードロを吹く娘
パッケージです。
裏です。タペストリーの作り方、お手入れ方法、保管方法、使用上の注意の記載があります。
奴江戸兵衛を染めてみようと思います。ビードロを吹く娘はそのまま残して、ビフォーアフター風の色味チェックに使います。
広げてみました。
力強い表情です。という素人丸出しの感想しか思い浮かびません・・・。
下の方には和柄があります。良く見るような模様なので、何か名前が付いているかも、と思って調べてみたのですが、見つける事ができませんでした。
東洲斎写楽画とあります。
糸の部分です。
糸には色が付かない、付きにくいと言われています。「自宅で藍染をやるよ。SEIWAの「紺屋藍」を買ってみた。」の時は、糸には色がつきませんでした。
糸には色がついていません。一般に販売されている衣料品は、綿100%表示でも、縫い糸がポリエステルのものが多いみたいです。その部分だけ、ほとんど色がつかないそうです。
この部分はどんな感じになるのでしょうか。染色後に詳しくチェックしてみます。
てぬぐいの表面です。
光に当てると背景が透けて見えます。生地は薄めです。
ひっくり返しました。
タグです。この部分にも奇麗に色が入る予定です。
ビードロを吹く娘も広げてみました。てぬぐいが長すぎて、頑張っても全部写すことができませんでした。87cmというのは、なかなかのロングサイズ。
てぬぐいの染色に使う材料
染色に使うため用意した道具です。
- 湯桶
- 珈琲
- 豆乳
- ミョウバン
使用するアイテムを詳しく見ていきますね。
湯桶です。真っ赤なカラーが印象的だと思います。漬け置きや濯ぎに使います。
品質表示によると原料樹脂はポリプロピレン。耐熱温度は120度となっています。今回の染色にも問題なく使う事ができると思います。
ザブレンド117(UCC)です。深いコクと豊かな香り。
ウチに常備してある珈琲もあったのですが、「出がらしを使うより、インスタントを使った方が手軽に楽しめる」というアドバイスを以前に見たので買ってきました。安いやつです。余った分は飲む予定なので、美味しそうなものを選んだつもりです。
残りはこれぐらいです。中途半端に残っても厄介なので、今回の染め物で使い切ってしまおうと思います。
キッコーマンの無調整豆乳です。未開封の新品。たまたま冷蔵庫にありました。下地作りに使います。
布をそのまま染めるだけだと、上手く色が乗らないそうです。”詳しい事はわかりませんが”、豆乳に浸す事で、含まれているタンパク質が繊維と結びつき、紅茶やコーヒーの色素が吸収されやすくなるらしいです。
焼アンモニウムミョウバンです。過去の染色で使ったので開封済みです。仕上げの色止めに使います。草木染めでは定番のお役立ちアイテム。
ダイソーのてぬぐい染色スタート
無調整豆乳を注ぎます。
下地作りに使う液体は、濃ければ濃いほど色が乗りやすくなるそうです。なので着色効率を考えると本当は、豆乳を薄めず原液で使った方がいいのですが、「たくさん使うのはもったいない。」という庶民的な感覚が邪魔をした(?)ので、水2:豆乳1の割合にして使う事にしました。
割り箸でよくかき混ぜました。白く濁ったような液体になっています。豆乳のニオイは強めです。
ハンカチを投下します。
この状態で20分程放置します。どうしても浮かび上がってきてしまう部分があるので定期的に沈めておきます。その後、10分程揉み込みます。全体にしっかり染み渡らせるとキレイに染まる、という事なので、手を抜かずにやります。
よく絞ってから取り出しました。
揉み続けるのは握力も使うし大変だったのですが、見た目に変化の起こる作業ではないので、やり終えた感というのか、「達成感」みたいなものが無いです。
素手で豆乳割りの中をかき混ぜていたので、手にニオイがこびり付いている感じがあります。不快なニオイではないのですが、ちょっと気になる感じです。手袋をすればよかったかな。
とりあえず、布の下準備は終わりました。続いて染料液作りです。
ボロの鍋を使います。1リットルの水を入れて火にかけます。
沸騰したらインスタント珈琲を入れます。
バサバサ振って全部いれました。ビンは空っぽです。
これぐらいの色味になりました(回転中に撮ったのでブレているような感じが・・・)。かなり濃い目だと思います。ティースプーン10杯(約20g)以上は入っていると思います。
手ぬぐいを投入します。染料液に入れた瞬間、茶色い色味がフワっと染み渡って素敵でした。
ざぶーん。
弱火でグツグツ煮込んでいきます。
ある程度煮込んだら火を止めて、色止め液の準備をします。
桶にお湯を張ります。
ミョウバンをいれます。
草木染めの熟練者になると、布の重さや面積によって濃度を変えたりもするようですが、読んでもイマイチわからなかったので、初心者らしく適当に入れました。たぶん3gぐらいです。
今までの染色でも、こんないい加減な感じで進めていましたが、一応上手く行ったので大丈夫だと思います。頻繁に洗濯するような物の場合は、しっかり計算した方が良いかもしれませんが・・・。
軽くかき混ぜます。
ちなみに、使っているのは木製のマドラーです。先端に顔の印刷が入っています。頭がにょきっと長いのは、帽子を被っているのでしょうか。
ミョウバンの結晶はだいたい溶けました。
鍋からハンカチを引き上げます。パッと見は均一に染まっています。色も馴染んでいますし、いい感じかもしれません。
色止め液に投入です。熱くて絞れなかったので、水気は取らずに漬け込みました。
この状態で20分程浸けておきます。どうしても浮き上がってくる部分があるので、定期的に押さえて沈めておきます。
20分経過しました。特に見た目に変化があるわけではありませんが、色褪せや退色の防止はできているはずです。洗います。
桶に水を貯めてすすぎます。色が出なくなるまで徹底的に洗い続ける必要があります。
終わりです。洗っても洗っても色が染み出てきて大変でした。手強かったです。
天気がいいのでベランダで干します。日陰干しがいい、みたいな話もあったのですが、お天道様で一気に乾かしてしまう事にしました。
珈琲が大量に余りました。美味しそうですが飲むわけにはいきません。染色したやつなので・・・。
紙コップについで写真だけとってみました。ゴクリ・・・。「コーヒ染めで無印のエコバッグ(布)を染色するよ。オシャレにリメイクしたい」では余った染料で木材を着色しています。気になった方は、ぜひチェックしてみてください。
ドウシシャのミニアイロン(DMA-04)でシワ伸ばし
いつもだったらこの状態で「完成です」と行く所なのですが、今日はニューアイテムをゲットしたので試してみようと思います。昨日アマゾンから届いたばかり。ホヤホヤです。
基本情報は以下です。
- 品名:ミニアイロン(DMA-04)
- 外形寸法:約幅100.0×奥行き63.0×高さ51.0mm(ハンドルをたたんだとき)
- 質量:約246g
- 消費電力:21W
- 電源コードの長さ:1.5m
名前の通り小さなアイロンです。751円で購入する事ができました。
中身を取り出しました。取扱説明書、アイロン本体、電源ケーブル、専用ポーチです。
アイロン本体です。
手のひらにすっぽり収まります。ミニサイズ。可愛いです。
本体にはズシっとした重みがあります。見た目ではチープな印象もあるのですが、重量があるので玩具っぽい印象は感じません。
ツヤっとした光沢があります。触り心地は見た目通りでツルツル。すべり止めなどは無いので力は入れずらいかもしれません。
裏です。
電源スイッチなどはありません。コードを差すと起動します。赤いランプが光るので通電した目印になります。
アイロンをする時は薄手のあて布をしてください、と注意書きにありました。以前にダイソーで購入して、押し入れに放り込んでおいたハンカチを持ってきました。後ろが透けるぐらいぺらぺらなので、あて布には最適だと思います。
温まったようなので試してみます。温度調整のダイヤルはないので、生地にあった温度に設定する事などはできません。
ハンドルは小さいので、握るというよりは摘まむという感覚です。
すーっとかけます。
あて布をどかしてチェックします。なんとも言えない感じなのですが、一応シワは取れているように思います。スチーム機能がないので、シワ伸ばしは苦手なのかもしれません(?)。霧吹きなんかがあるといいかもしれません。
あて布はいらないんじゃないか、と思って、アイロン本体を直接てぬぐいに当てる事にしました。アイロンの表面温度もそれほど高くないようですし、おそらくこれでも問題は出ないはずです。
終わりました。あて布無しの方がシワは伸びました。
アイロンかけが終わりました。ハンドルは畳むことが出来ます。コンパクトな本体がさらにコンパクトに変形。
専用ポーチにしまいました。巾着式なので口を閉じる事ができます。バラバラ飛び出してこないので便利に思います。
まだ一度しか使っていませんが、簡単な使用感のレビューです。
手軽に使えるというのは嬉しいです。コンパクトなので収納場所にもこまりません。デザインが可愛いので、使っていて楽しい感じがあります。価格が安いのは正義だと思います。
普通のアイロンに比べると、圧倒的なパワー不足に感じました。普段使いは難しいかもしれません。持ち手にグラつく感じがあるので安定感がイマイチです。利便性にはちょっと難有という感じでしょうか。値段相応のクオリティだとは思います。
珈琲染めのてぬぐいが完成
柔らかいベージュのカラーになりました。落ち着いた色味。雰囲気がいいです。シンプルな単色仕上げなのでクセもありません(元の柄が派手ではありますが・・・)。
ミニアイロンでシワ伸ばしをしましたが、イマイチ取り切れていない部分もあります。角や縁などは、ヨレた感じが残ってしまいました。ただ「ダイソーのエプロン(ポパイ)を珈琲で染める【200円】」なんかに比べると、だいぶマシになっていると思います。
顔です。生地の色が白からベージュに代わっていますが、表情などに違和感は生まれていないと思います。
胴と手です。
表面です。キレイに染められていると思います。
糸の部分です。ほとんど色が入りませんでした。白いままです。
ひっくり返しました。
タグはキレイに染まりました。布より色が濃く乗っています。ヴィンテージっぽい。紙に色付けをした時の質感に近いと思います。
新品のてぬぐいと並べてビフォーアフター風です。
色の変化はそこまで大きくないはずですが、やっぱりベースのカラーが変わっているので、雰囲気が違って見えます。
拡大しました。色味や質感の違いが比較しやすいと思います。
染色からアイロンがけまで終えたら、布が縮んでいました。新品のてぬぐいと並べてみると、3cmほど短くなっているのがわかります。たった一回の染色で、こんなに極端な変化が起こる事もあるんですね。
さいごに
100円均一ダイソーの「てぬぐい」を染色してみました。
コーヒー染めでキレイなワンカラーに染める事ができました。仕上がりの発色も”ほぼ”想像通りで、楽しく染色をする事ができました。せっかく手作りしたのだから、あとは、てぬぐいの有効な使い道(?)を探すだけです。
そういえば、この手ぬぐいはタペストリーにアレンジする事もできるみたいです。パッケージに記載がありました。ウチに道具は揃っているので、気が向いたときにチャレンジしてみようと思います。
てぬぐいに手を加えたら、この記事にお知らせを書こうと思います。よかったらまた遊びに来てください。それでは、最後までありがとうございました。