「ネイルサロンで使う飛沫対策用のパーテーション(スニーズガード)を作ってほしい」とお願いされました。
「腕に自信はないんだけど・・・」
という感じで返事をすると
「大丈夫、飛沫の対策が出来れば。あとのデザインとかは、ソレっぽければいいから。お願い」
という返事が
そんなわけで、急遽パーテーションを作ることになったのです。
関連記事>>>【歴1年】DIY初心者が作った家具雑貨をまとめて紹介するよ。
パーテーション(スニーズガード)の設計はこんな感じで・・・

画用紙に設計図を描いてもらいました。念のため、施術テーブルのサイズなども書き込んでもらいました。
いくつか要望もあります。
- 透明のパネルは着脱式
- サイズは45×60cmぐらいをカバーしたい
- 木製でナチュラルな感じ
- 着色はなし(保護用のクリアニスとかもいらない)
- 倒れないように安全
- 圧迫感はなくしたい
アルコールで消毒したいので、パネルの着脱式だけは絶対条件とのことです。あとは出来なかったら出来なかったでいいみたいです。
ちなみに、お客さんとネイリストの間に置いて使うそうです。衝立とか間仕切りとか、イメージ的には刑務所の面会室みたいな感じになるのかな(ドラマでしか見た事ありませんが・・・)。
パーテーション(スニーズガード)の材料を買いにカインズホームに行く

カインズホームにやってきました。ここは「スーパーホームセンター」と言うらしいです。次世代超大型とか、そんな意味なんですかね。
DIYの材料を揃えるときは、いつもこの場所を利用しています。「【DIY】無印スタッキングシェルフ風の棚を手作りするよ。2段式で寝室収納に」の時もそうでした。

クリアパネルのコーナーです。
- PET樹脂板
- 低発砲塩ビ板
- ポリプロピレン板
- 硬質塩ビ板
- アクリル板
透明のパネルといっても、色々種類があるみたいです。
売り場に掲示されている「材質による特徴」を参考にしながら、透明度が高くて作りのしっかりしたものを探します。

緑色のPET樹脂板というのが良さそうに感じました。
他のパネルに比べるとちょっと高価(?)な気もするのですが、自分のお金ではないので全然オッケーです。
サイズは、設計図通りの45×60cmがありました。ラッキー。

溝付きの木材が売っていました。
バインダーをレール代わりにして、スライド式の着脱システムを作ろうと思っていたのですが、コレを使えば簡単に着脱システムを作ることが出来そうです。
棚から何本かを降ろして、反りや捻じれがないもの、木目の綺麗なものを選びます。できるだけ状態の良いものを使って、丁寧な完成形にしたいです。
選び終わったらレジに持っていきます。

お会計を済ませました(パネルは脇に抱えています)。
木材は、カットサービスを利用するつもりでしたが、10人以上の待ちが出来ている状態でした。
カートに山積みの人もいたので、おそらく、30分近く待つことになると思います。今回は量が多いわけではないので、自分で切り分ける事にしました。
パーテーション(スニーズガード)DIYに使う材料

持ち帰りました。透明のパネルと木材です。詳しく見ていきます。
そうそう、長めの木ねじや、補強用のL字金具も買いましたが、細々したものは使う時にまとめて紹介するつもりです。

透明のパネルは「エコロジープラスチックPET樹脂板」という商品です。売り場で見た解説パネルによると、こんな特徴があるそうです。
- 無公害プラスチック
- 加工性に優れる(切る、曲げ、接着、くぎ打ち)
- 衝撃強度に優れる
サイズは450×600mmです。厚みは2mm。材質は、変性ポリエチレンテレフタレートです(ペットボトルなどと親戚の樹脂だそうです)。

包装のビニールを剥がしました。

パネルの表面には保護フィルムもついています。これは剥がさずに受け渡す予定なので、このままにしておきます。

フレーム作りに使う木材です。
- 溝付角材(約910×60mm)×3
- 1×2(ワンバイツー)材×1
パーテーション自体が簡単な構造なので、使う木材の種類も少ないです。わかりやすくて嬉しいです。
細かく見ていきます。

溝付角材です。
こういった溝は、トリマーという工具を使えば簡単に(?)作れるそうです。ただ、溝が必要な場面って少ないですからね・・・。わざわざ機材を買うのはちょっと微妙な気がします。

上から覗き込むとこんな感じです。溝の深さは12mmです。

1×2(ワンバイツー)材です。
全てを角材だけで作っても良かったのですが、「足のパーツは幅が広い方が安定するかな」と思って、こちらの木材を買ってみました。
以前、収納棚を作った時にたくさん使った材料です。「【DIY】テーブルに収納棚を取り付けるよ。手作り家具のセルフリメイクに挑戦」で紹介しています。よかったら、チェックしてみてください。

上から覗き込むとこんな感じです。売り場でしっかり厳選してきたので、反りや捻じれはありません。状態がいいです。
パーテーション(スニーズガード)を手作りする
「切り分け→研磨→組み立て」という手順です。
何度もやったことのある作業ばかりなので、苦戦する事もなく、スムーズに進められると思います(フラグではないです!)。
切り分け

差し金と鉛筆を使って、切り分けるポイントに印を付けていきます。大工職人は、墨付け、刻みなんて言ったりするみたいです。
こういう言葉が自然に出て来るようになると、「それっぽい」感じになってきますが、初心者が趣味でやっているDIYブログなので、「印を付ける」でいいかなと思います。

終わりです。溝の幅分もしっかり計算して線を引きました。もちろん計算は暗算ではなく「100均ダイソーの「電卓」を全部試します。ソーラー、大きめ300円【6種類】」です。
切っていきます。

「ライフソー木工175S」を使います。ピンクのパッケージが可愛い鋸です。ちょっとした木材の切断には、毎回コレを使っています。初心者にも扱い易くてオススメの一本です。

切れ味がいいのでザクザクいけます。

切り終わりました。
木材に溝があったら「切り心地(?)も変わるのかな」と思っていたけど、いつもとまったく変わらない感覚でした。
他の板も切っていきます。

ワンバイツーはこんな感じです。少しヨレてしまった部分もありますが、紙やすりで削れば誤魔化せる範囲だと思います。

木材の切り分けが終わりました。5カ所のカットで、かかった時間は10分程。スマートに進められたかと思います。

忘れていました。
ラベルシールを剥がします。最近は、接着跡が残らないタイプも多くなりました。シール跡を除去するのって意外と面倒だったので嬉しいです。
研磨

サンドペーパーで、切り口を中心に磨いていきます。
パーテーションはネイルサロンで使う物です。素手で触る機会も多いはず。怪我に繋がらないように、ツルツルになるまで丁寧に進めていきます。

足に使うワンバイツーを磨き終わりました。
必要以上に角を丸めすぎると、不格好になるかと思ったので、指で触っても角を感じないぐらいの丸みで仕上げました。
続きをやっていきます。

溝付角材です。切り口と表面を磨いた後に、窪みの部分もしっかり研磨しました(この部分にササクレが多かったです)。

終了です。掛った時間は、15分程だったと思います(計っておけばよかった)。
大きな家具を作る時は、この作業が終わると疲れ切っている事もあります。「【DIY】壁ぴったりの「本棚」を自作しよう!木材は1×8(ワンバイエイト)だけの簡単シンプル設計【作り方】」の時は大変でした。
今日はまだまだ元気です。やる気が残っています。もしかしたら、これぐらいの規模のDIYが向いているのかもしれません。
組み立て

コーナークランプで固定します。
今までは、「直角」を作ることに苦労していたのですが、コレを導入してからはかなり楽になりました。便利過ぎて手離せません。
途中でズレて狂いが生じないよう、ハンドルをきつめに締めています。やりすぎると木材がミシっと潰れてしまうので、気を付ける必要がありますが・・・(経験済み)。
ちなみに、藤原産業のスタンダードブランド「SK11」の商品です。深い緑色と黄色が印象的だと思います。レトロなイメージを受けます。

ZENKEの電動ドライバーを使います。安いから、という理由で購入した工具ですが、日々のDIYで大活躍しています。これから木工を始めようという方には、オススメのアイテムだと思います。
ZENKEについての使用感は、「【レビュー】初めての電動ドライバーは「ZENKE」にしたよ!安くて初心者におすすめの工具だと思う」で紹介しています。

ビスが見えないようにダボ埋めをして隠します。
そのためにまずは、ダボ用の穴をあけます。使用しているのは、大西工業の「木工用6角軸ダボ推」。直径8mmです。
深さに達するとストッパーがドリルの先進を止め、余分な回転時間をとらずバッテリーに優しい。なんて特徴があります。有用性については、イマイチわかっていません。

上手く開きました。深さは8mmほどです。
真横にもう一つ空けます。スペースがギリギリなのでちょっと不安。

大丈夫でした。

ドリルビットを取り付けて下穴を開けます。

ビットをプラスに交換して、木ねじを指していきます。
使うのは、55mmのスリムビスです。カインズホームのPB商品(おそらく)で、大容量「激安」でした。人気があるようで、売り切れている事も多いです。
買う時は毎回「こんなに使い切れるかな」と思うのですが、意外となくなっていきます。

こんな感じで差し込みました。事前に下穴を空けておいたので、垂直にスムーズに刺さっていきました。
隣もやります。

終わりです。
逆サイドも同じ手順で作ります。途中の写真はスキップしてしまいますね。

終わりました。

今はこんな感じになっています。アルファベットのH型ですね。

足を取り付けてしまうと、ダボ埋めの作業がやりにくくなってしまうので、このタイミングで加工してしまいます。

木工ボンド(速乾)を垂らします。穴が小さいので、零さないように注意します。

木ダボを穴に差し込んだら、ハンマーで叩いて奥まで差し込みます。
写真には撮っていませんが、カンカン響くような音が鳴るので、タオルでくるんで防音対策をしています。

挿し終わりました。

飛び出している部分をカットします。使っているのは「ライフソークラフト145」という鋸です。
埋木や凸部の切断に最適。刃先が左右に開いていないので、切断箇所以外に傷が付きません。収納に便利なパッケージケース付きです。
ゼットソーの製品情報ページで、細かなスペックを見る事が出来ます。気になった方は、チェックしてみて下さいね。

余計な部分も少し削ってしまいましたが、比較的キレイに切断する事ができました。このあと、紙やすりで軽く磨いたら完成です。
反対側も終わらせたら、足の取り付け作業に移ります。

コーナークランプで繋ぎます。

そのまま取り付けると、接地箇所が内側に寄り過ぎてしまいます。畳んだ厚紙を挟んで、位置を調整しました。

ビスの頭が飛び出していると、机に傷が付いたり、隙間ができたり、不都合が多くなります。浅めの座ぐり穴を作って、ビスの頭が隠れるように加工しました。
あとは、下穴を空けてビスで留めるだけです。

こんな感じになりました。ネジ頭もすっぽり隠れていますし、いい感じにできていると思います。
木粉を払って綺麗にしたら完成です。
手作りパーテーション(スニーズガード)の完成

いい感じに仕上がりました。ナチュラルで優しいイメージです。素朴な感じも出ているのかなと思います。デザイン的には要望通りになっているハズです。
黙っていればバレない事だと思いますが、足の部分(写真の右奥)が若干浮き上がってしまっています。残念ポイントです。

真上からです。

角の部分はこんな感じです。溝同士がピッタリくっついていて気持ちがいいです。コーナークランプのおかげです。

厚紙で幅を調整した足の部分です。
力を入れてもグラついたりする事はありません。しっかり固定出来ています。頑丈に出来て良かった。

ダボ埋めをした部分です。丸いポチ、がアクセントになって、オシャレに見える気がします。可愛らしい感じもあります。手間のかかる作業でしたが、やってよかったと思います。

透明のパネルを載せてみました(保護フィルムを剥がしてないので半透明ですが・・・)。ピッタリ窪みにハマっています。
衝立としての機能はバッチリ発揮するハズです。しっかりと仕切れているので、対面する人の間に設置すれば、効果的な対策になると思います。直接飛沫がかかるなんて事は無いはずです。
上に枠を作らなかったので、存在感は弱めになっています。シンプルなデザインなので飽きも来ないはずです。

下の部分はこんな感じです。
全然関係ありませんが、右の方にあるのは「【DIY】ゲーム機「収納棚」を自作するよ!パイン集成材にワトコオイルでオシャレにしたい【作り方】」で作ったゲーム用の棚だったりします。

斜め上からです。
一応、人前に出しても恥ずかしくない(?)ぐらいのクオリティで作れたのかなと思っています。
(ダイジョウブデスヨネ・・・?)
あまり誰かのために物を作った経験がないので少し不安だったりします。
さいごに
パーテーション作りに掛かった費用です。
- 透明のパネル 2,300円
- 木材 1,100円
- 細々したもの 200円
合計3,600円でした。パーテーションの相場がわからないので、高いか安いかわかりませんが、自分のお金じゃないので別にオッケーです(2回目)。
ちなみに、透明のパネルを安い物で妥協すれば、2,000円ぐらいで自作する事ができると思います。
ただ、安いパネルは玩具っぽいというか、ちゃっちいというか、残念な感じが出ている物も多かったように感じます(個人的にデス)。どこまで犠牲にできるかですね・・・。
そうそう、パーテーションを店舗に設置したら、写真を送ってもらえるみたいです。写真が届いたら、この記事に画像をアップロードしようと思います。使い勝手なども聞けたら追記しますね。
よかったら、またブログに遊びに来てください。それでは、最後までありがとうございました。

