ちょっとした小物を仕舞える「収納用の木箱」を手作りします。蝶番でフタを取り付けて、中身が飛び出さないような構造です。留め金で固定できるように改造もします。
デザインは、おしゃれでアンティークな感じを目指します。専用の塗料を使って、汚れやひび割れなどを再現するつもりです。経年劣化で傷んだ雰囲気を出せたらいいなと思っています。
サイズは、持ち運びが簡単にできるよう、スリムでコンパクトな形にします。
材料はセリアで揃えます。流行りのプチプラ100均DIYです。
制作中に掴んだコツやテクニックは、紹介していこうと思います。楽しんでもらえたら嬉しいです。
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セリアにアンティーク風「小物収納」の材料を買いに行く
木製インテリアのコーナーです。ウォールシェルフ、アイアンバー、トレー、スイッチカバーなどが置いてあります。「【100均】セリア「すのこ」のサイズと種類。DIYアイデアから解体方法までをご紹介」や「セリアの「コーナーラック」を買ってみます【1種類】」もこの売り場にあります。
ここにある木箱を2つ張り合わせて、1つの木箱(小物収納)にする作戦です。ホームセンターで木材を揃えて一から作ってもいいのですが、既製品の木箱を利用した方が早くて、出来栄えも良くなる気がします。
同じ種類の木箱を重ねても、角がピッタリ合わない事が多いです。
アンティーク風を装う(?)ので、多少のガタガタには目を瞑ることは出来ますが、綺麗に越したことはないので、1つずつ手に取って厳選していきます。
今日は店内にお客さんも多くて、熱心に木箱を調べ続けるのは恥ずかしいです。急ぎ目でやっていきます。
工具売り場です。ペンチ、カッター、釘、クランプなどが置いてあります。
もう何度も来ているので、感覚がマヒしてしまいましたが、これだけのアイテムが全部100円で買えるってすごいです。
必要なものをピックアップしたら、レジまで一直線に進みます(他の売り場に寄ると、無駄遣いしてしまうので・・・)。
お会計を済ませたら帰ります。
100均セリアで買ってきたアンティーク風「小物収納」の材料
セリアの木箱です。商品名は「木製トレイ Mサイズ」。材質は、天然木。寸法は、約14.8×19.8×3.5cmです。
Sサイズは「【100均DIY】ダイソーの時計をリメイクするよ。オリジナルデザインの置き時計にチェンジ【作り方】」や「ダイソー「漆喰塗料」と「珪藻土塗料」を買ったよ。試し塗りレビューと比較。木箱にペイントして簡単リメイクも」で使ったことがありますが、Mサイズは初めてです。
隅の接続部分にズレがあったり、全体に歪みがあったり、縁にささくれがあったりします。作りは精密というわけではありません。ただ、100円の商品ですから、あまり文句は言えません。
裏側です。底板にはベニヤが使われています。厚みがないので、強い負荷を与えると、割れてしまいそうな感じがあります。
ラベルです。使用上の注意が記載されています。
- 塗装をしているため、摩擦によって色落ち、色移りが起こる場合があります。
- 湿度の高い場所でご使用になると、カビなどが発生する場合があります。
- 壊れやすい物、貴重品、危険な物は入れないでください。
などの内容です。
ラベルシールを剥がします。最近は、接着跡が残らないタイプも多くなりました。シール跡を除去するのって意外と面倒だったので嬉しいです。
金具も買ってきました。アーチ形留め金(古色仕上げ)と、蝶番22mm6P(古色仕上げ)です。
アレンジインテリアというシリーズで、「付属のネジで固定するだけ」「ドライバー1本で簡単に取り付け」なんて特徴があります。
どちらも、リメイクやDIYで使ったことがあります。可愛い見た目で味のある仕上がりになります。ちょっとしたアクセントや装飾としても使えるし、オススメのアイテムです。
金具の使い勝手や、組み合わせやすい色の種類は「【100均】セリア「金具」の種類とDIYアイデアを紹介します。古色仕上げ中心編」で紹介しています。気になった方は、覗いてみて下さい。
パッケージの裏面には、取扱説明書、使用上の注意、お手入れ・保管についての記載があります。
発売元は、エコー商事株式会社です。「聞いた事ある気がする」と思って調べてみたら、100円均一に沢山の商品を卸している会社でした。きっと、何かの商品ラベルで名前を見たのだと思います。
付属のネジに予備はなく、ピッタリの本数しか入っていないようです。なくさないように注意が必要です。
塗料や刷毛などの細々したものは、使う時にまとめて紹介します。それでは、作っていきます。
アンティーク風「小物収納」DIY(作り方)
「研磨→塗装→組み立て」という手順です。何度もやった事のある簡単な作業ばかりです。それほど時間も掛からず完成すると思います。
研磨
木箱には、ささくれがあったり、トゲが飛び出している部分があります。触ってケガをすると困るので、紙やすりで滑らかにします。
終わりました。掛った時間は15分程です。問題のある縁や角を重点的に磨いてから、表面も軽く研磨しておきました。これだけでも手触りがだいぶ変わります。ツルツルしていて気持ちがいいです。
固く絞った雑巾で木粉を拭き取ったら、塗装のコーナーに移ります。
塗装
水性ニスのカラーチャートを眺めながら、塗布する色を決めます。
これは「セリアの「水性ニス」全3色を買ったよ。色見本と比較、おすすめレビュー【100均】」で手作りしたモノです。
何度も使用していますが、なかなか便利です。色の想像がしやすくて、着色後に「なんだかイメージと違った」なんてトラブルが減りました。
ウォールナットを使う事にしました。カラーチャートの右端です。
木目にハッキリと色が乗り、力強い色合いになります。重厚感があって、アンティークっぽい雰囲気も出しやすいカラーだと思います。
液体自体は、プリンターのインク(ブラック)のように真っ黒です。塗ると色味が変化して面白かったりします。
水性なので嫌な臭いはほとんどありません。室内DIYの強い味方です(油性だと鼻を突くようなキツい臭いもあって、換気が大変ですよね・・・)。
使い捨てのビニール手袋を装着します。
「手にぴったりフィットして素肌感覚」というキャッチコピーで100枚入り600円。カインズホームのPB(プライベートブランド)商品です。
これを導入してから、塗装の工程がだいぶ楽になりました。手放せない存在です。
着けながらスマホを操作する事ができます。ブログ用の写真を撮るのが楽チンです。
塗っていきます。塗布には、食器用キッチンスポンジを使っています。ネット付きタイプの商品ですが、ハサミで切り離しています。
底板と側板を塗ってみました。まだ塗り経てという事で、ツヤっと光沢が出ています(蛍光灯の当たり方もあるかもしれません)が、時間が経てば落ち着いてくると思います。
続きをやっていきます。
左側(木箱)の着色が終わりました。無塗装の木箱と比べると、だいぶ印象が変わっています。重々しい雰囲気が出て、ちょっとした高級感も出ていると思います。なかなか良い感じです。
ひっくり返すとこんな感じです。もう片方もやってしまいます。
終わりました。塗装の工程は、見た目の変化が楽しめるので好きです。
しばらく乾燥させたら、経年劣化の傷んだ雰囲気を出すため、エイジング加工をしていきます。
100円均一ダイソーの「クラッキングメディウム」を使って、塗装のひび割れを作っていきます。
「クラッキングメディウム」には専用の手順があるのですが、全てを説明すると長くなってしまうので、ここでは簡単に紹介しますね。
詳しい使い方が気になる方は「ダイソー「アンティークメディウム」と「クラッキングメディウム」を買ったよ。試し塗りレビューと比較。木箱に塗装して簡単リメイクも」をチェックしてみて下さい。
紙コップに液体を移したら、刷毛に適量を取ります。
薄く引き伸ばす感じで全体に塗ります。半透明の膜ができているのがわかりますかね。糊っぽい質感があります。
クラッキングメディウムの塗布が終わりました。
乾く前に上塗りする必要があります。急ぎめで作業しないといけません。
重ねる色は、「セリアの「水性塗料(ペンキ)」全5色を買ったよ。色見本と比較、おすすめレビュー【100均】」のナチュラルベージュにしました。自然な発色で、優しいイメージのあるカラーです。クセは少なく落ち着いた印象があります。
紙コップへの塗料の移し方が雑です。急いだ感(?)が出ていると思います。
刷毛を使って塗っていきます。
一番面積の広い、底板の部分を塗ってみました。
均一にベタっと塗るのではなく、ソレっぽい模様が出るように、ムラをつくっていい加減に色をつけています。
初めに塗ったクラッキングメディウムが乾く前に塗り切らないといけません。作業途中の写真は撮らずに、終わりまでやってしまいます。
終わりました。この状態で少し待ちます。
乾いてくると、重ねた色にひび割れが起こります。パリパリっと小さな亀裂が入る感じです。
ガムテープでペタペタ叩いて、質感の違うひび割れを作ります。
塊がポロっと剥がれる感じで、大きめのひび割れができました。
どれぐらい剥がすかの塩梅が難しいのですが、ガムテープは上手く使えば効果的なテクニックになります。
終了です。やり過ぎると「わざと感」が出てしまうと思って、控えめに剥がしました。一応、全体のバランスを見ながら作業をしたので、不自然にはなっていないと思います。
もう少しだけエイジング加工を続けます。
ダイソーの「アンティークメディウム」を使って、汚れを付けていきます。
先ほどのクラッキングメディウムと違い、こちらの塗料は「茶色で汚すだけ」なので、手順がわかりやすいと思います。
かすれる感じで塗ると、自然な汚れを再現する事ができます。キッチンペーパーを使って、塗料の分量を調整します。
角や隅の部分は、経年劣化で汚れたり、傷んだりしやすいポイントです。
サッサッサと、素早く刷毛を動かして塗布しました。使い込まれるうちに付いた汚れ感は、出ていると思います。
不自然な感じにならないよう、全体のバランスを見ながら汚していきます。
終わりです。角と隅を意識的に汚しました。それ以外の箇所は、本当に薄っすらとだけ色を着けました。
色が濃く乗り過ぎてしまったり、失敗した場所もいくつかあったのですが、ティッシュで擦ったりして上手く誤魔化しました。
組み立て
直接触れても塗料が移ることはありません。乾いたようです。
水分が抜け切って、パサパサ(ガサガサ?)した印象になりました。アンティーク感が増した気がします。
蝶番から取り付けます。表と裏があるので注意が必要です。
掘り込みといって、蝶番のサイズに窪みを作り、埋め込む形で取り付ける方法もあるみたいですが、加工するための装備(ノミや彫刻刀)を持っていません。
今回は、そのまま貼り付ける形で取り付けます(一応、こうやってる人も沢山いたので、やり方としては間違っていないと思います・・・)。
使用上の注意の欄に、「取り付ける際は、キリ等で下穴を開けて」とありました。
キリは持っていないので、画鋲を代わりに使います。キリが欲しかった時期もあるのですが、DIYの工具って集め出すとキリがありません。収納場所も限られているので、できる限り最小限にしておきたいです。
画鋲をただ指し込むだけだと、下穴としては細すぎる気がします。上下左右にグリグリ倒して、穴のサイズを大きくしました。
プラスドライバーを使ってネジを締めていきます。「100均ダイソーの工具(スモーキーシリーズ)を”ほぼ全種類”揃えてみました【レビュー】」です。
1ヵ所完成です。事前に下穴を開けているので、曲がる事もなくすんなりネジが入っていきました。
特に難しい作業じゃないので(パーツが小さくてイラっとする事はありますが・・・)、一気に終わらせてしまいます。
微調整をするかもしれないので、まだ仮止めの状態です。しっかり稼働するかを確認したら、キツくネジを締めようと思います。
スムーズに動きます。問題ないみたいです。
続いて、正面に留め金を取り付けます。
取り付ける場所を決めたら、えんぴつで印をつけます。
手順は蝶番と同じです。「画鋲で下穴→ネジ締め」という流れです。さっきも紹介したので、途中の画像はスキップしてしまいますね。
留め金の上パーツを取り付けました(少し傾いてる・・・)。
続いて下のパーツを取り付けました。
つまみを回すとロックされます。カチっと音が鳴るので、何だか気持ちが良いです(100円なのに良くできてます)。
アンティーク風「小物収納」の完成
想定していたより、強めにアンティーク感が出ました。拘りがあったわけではないので、別に構わないのですが、50年分ぐらいは余計に月日が経っている感じです・・・。
斜めからです。アンティーク風として、人工的に作った汚れやキズですが、質感は良いと思います。素朴な風合いも出ている気がします。
横です。ガムテープで強めに塗装を剥がしたポイントでもあります。刷毛跡なんかも雑に残っていたりして、雰囲気が良いと思います。
後ろです。蝶番の部分が浮いていたら、ナチュラルベージュで汚そうと思っていましたが、上手く溶け込んでいるので手を加えなくても大丈夫そうです。
上です。ちょっと寂しい感じがあるので、「ステンシルシートを手作りするよ。100均ダイソーのアイテムとフリーフォント(文字)で挑むDIY」を使ってスタンプでもしようかと迷いましたが、シンプルなままで終わりにしました。完成間際で失敗したら困りますし・・・。
制作後も好きにアレンジできるのがDIYのいい所です。この部分は、気になったら手を加えようと思います。
フタを開けるとこんな感じです。外側とは違う感じで仕上げにしました。ペンキが所々に付いていますが、それは事故でついたものです・・・。
ほど良い大きさ(深さ)があるので、ちょっとしたサイズの小物なら、問題なく収納する事ができます。小さな仕切りでも取り付けると、利便性が上がりそうな気がします。
オシャレな雑貨屋さんやカフェに置いてあっても、違和感なく溶け込みそうです(あ、それは言い過ぎかもしれません・・・)。
さいごに
アンティーク風「小物収納」作りに掛かった費用を紹介します。
- 木材(木箱) 200円
- 金具 200円
- 細々したもの(塗料など) 50円
合計450円でした。安く作れたかなと思います(アンティーク系の雑貨って買うと高いですもんね)。
木箱のDIYには何度も挑戦していますが、アンティーク風というのは初めてでした。細かく見ると微妙なポイントもありますが、まあソレっぽくは作れたと思います。
手間を掛けて作ったので愛着も湧いています。大切に使っていきたいと思います(ウチのインテリアには合わせずらい、という問題はありますが・・・)。
アンティーク風「小物収納」に手を加えた時は、この記事でお知らせしようと思います。よかったら、また遊びに来てくださいね。それでは、最後までありがとうございました。