押し入れに仕舞い込んでいるCDがあります。なんとなく「インテリアとして飾ってみようかな」と思いつき、今回は、木製のCDラック(収納棚)を手作りすることにしました。
デザインは、おしゃれでスタイリッシュな感じを目指します。フレームを真っ黒に塗って、アイアンっぽい雰囲気を出そうと思います。最近流行りのインダストリアルな感じに持っていきたいです。
サイズは、スリムでコンパクトにします。机や棚の上に「ちょこっと」乗せられるような、卓上タイプのイメージです。
材料は、100均セリアで揃えます(家から近いので・・・)。
DIYの腕は初心者レベルですが、制作中に掴んだコツやテクニックは、紹介していこうと思います。楽しんでもらえたら嬉しいです。
関連記事>>>【歴1年】DIY初心者が作った家具雑貨をまとめて紹介するよ。
現在のCD保管方法
コクヨの収納ボックスに入れてから、クローゼットの中に放り込んでいました。
この収納箱は、組み立て式「NEOS」というシリーズです。蓋がついているので、ホコリ避けになります。頑丈なので、CDを目一杯詰め込んでも底が抜けたりはしません。
こういったタイプのストレージボックスでは、フェローズのバンカーズボックスが有名ですが、自分はコクヨブランドで統一しています。
機能性がどうとか、デザイン性がどうとか、そんな理由で選んだのではありません。「コクヨって日本の会社だったよね。名前知ってる。」という、買い物ではよくある「身近感(?)」で選びました。
懐かしいな、と思いながら中身を整理していたら、同じアルバムを二枚買っていました。小説や漫画ではやった事があるけど、CDでもやらかしていたとは・・・。
ちなみに、「Rage Against The Machine」の1stアルバムです。ジャケットが印象的です。メッセージ性の強いバンドですね。
「幕張メッセにライブも見に行ったんですよ」
なんて、バンドの思い出を書き出すと、永遠に続いてしまいそうなので、本編のDIYに戻ります。
木製CDラック(収納棚)の設計図を作る
CDジャケットの寸法を測ります。せっかく収納棚を手作りするのだから、ジャストサイズで設計します。
見開きタイプも測ってみます。ちょっと特別感のあるやつです。手に持った感じで、「サイズは一緒だろうな」と感じるのですが、一応やっておきます。
縦横のサイズは同じでした。厚みに5mmほど差があるだけです。他のCDを測っても似たような大きさなので、規格みたいです。
だいたい、縦は12.5cm、横は14cmです。これを元にして、設計図を作ってみます。
出来上がりました。いつもはパソコンのペイントツールで作るのですが、今回は、ノートに手書きしてみました。
色々と可笑しいのはわかっていますが、何度も書き直した結果がコレです。クオリティは低いのですが、自分では「どこがどうなっているか」完璧に理解しているつもりです。
そうですね。ブログを見てくれている方、「なんとなくの形」だけでも掴んで貰えたら嬉しいです・・・。
本体は、角棒で繋いだ長方形です。冒頭にも書いた通り、真っ黒に塗ってアイアンっぽい雰囲気を出します。「【リメイク】スチールラックをアイアン風に塗装するよ。ミッチャクロン(プライマー)を初めて使う」のイメージです。
天板は、縦方向に5枚の板を並べて作ります。それぞれの板の色を変えて、デザイン性を高めようと思います。モザイク(パッチワーク?)柄というのかな。おしゃれなカフェの内観でよく見るやつです。
必要な木材サイズを書き出しました。単位はセンチメートル。下は個数です。このメモを鞄に仕込んで、セリアまで行ってきます。
木製のCDラック(収納棚)作りに使う材料
帰ってきました。今日は祝日(春分の日)ということで、メチャメチャ混んでました。レジに10人以上並んでいました。
買ってきた木材は2種類です。
- 木製角材3P(45×1.2×1.2cm)
- 木板(45×9cm)
CDラック自体はシンプルな構造なので、使用するパーツも少ないです。
簡単なDIYの材料なら、100円ショップで全て揃ってしまいます。便利なお店です。
セリアの木材については「セリア「木材」のサイズと種類、DIYのアイデア実例を紹介します。」に詳しく載せています。サイズや使い勝手、リメイク方法なども紹介しています。良かったら覗いてみて下さいね。
天板の塗装に使うニスです。
- 水性ニス(メープル)Enjoy your original
ミニテーブル作りで余った、ライトオークのカラーと組み合わせる予定です。混ぜたり薄めたり、色々試行錯誤するつもりでいます。
ミニテーブル作りも記事にしています。「【100均DIY】セリアの木材で「ミニテーブル」を手作りするよ。天板はひのき、水性ニス(ライトオーク)で塗装【作り方】」です。使う材料と工具がほぼ同じなので、今回の記事と流れが似ています。
文章も一部使い回しているので、若干の手抜き感を受けるかもしれませんが、「いい感じのミニテーブル」ができたので、よかったら覗いてみて下さい。
木製のCDラック(収納棚)DIY(作り方)
「切り分け→研磨→塗装→組み立て」という手順です。
天板のデザインをモザイク柄にするので、塗装に少し時間が掛かりそうです。ただ、難しい作業というわけではありません。苦戦する事はないと思います。手間がかかるだけですね。
他の工程は何度もやった事のある作業ばかりです。チャチャっと終わらせてしまおうと思います。
切り分け
差し金と鉛筆を使って、切り分けるポイントに印を付けていきます。玄人っぽくいうと墨付けという作業です。ここでミスをしてしまうと、全てがダメになります。例の設計図を眺めながら、慎重に進めていく事にします。
完了です。念のため2重にチェックをしておきました。間違いはないはずです。
バツ印は「ここは不必要」という意味です。似たようなサイズの端材が出るので、間違わないように目印をつけました。
鋸は、ライフソー木工175Sを使います。カインズホームで1,000円で買ったものです。
縦・横・斜め切断が可能です。一般木材・合板・集成材・コンパネ・ベニヤなどの切断に使用できます。収納に便利なパッケージケース付きです。
ピンクのパッケージが可愛い鋸です。木材の切断には、毎回コレを使っています。初心者にも扱い易くてオススメの一本です。
一本一本切っていくのは面倒なので、マスキングテープで一纏めにしました。一刀両断スタイル(?)です。切断中にズレないよう、キツめに固定してあります。
切り出しで溝を作ったら、慎重に切り進めていきます。鋸で真っすぐに切る、というのが苦手なので、ゆっくり慎重に作業します。
良い感じです。桐は柔らかいので、カット自体は楽です。
もう一ヵ所切りました。真っすぐに切れています。
続いて木板です。角棒に比べると切る距離が長いです。たぶん曲がります。
「目線は、鋸と印(えんぴつ線)が重なるように、真上から覗き込むといい」なんてアドバイスを見つけたので、実践しています。
他にも、真っすぐ切るための注意事項(コツ)を守りながら作業しました。切り分けた板が下の画像です。
どうでしょう。写真で見ると、上手く切れているように見えますが、実際はヨレヨレです。斜め(右肩上がり)にもなっています。
この辺りが正確に熟せる様になると、「それっぽい仕上がり」になってくると思うのですが、まだまだ未熟な部分が多いです。
ただ、趣味のDIYには「ちょっとした歪みもハンドメイドの味」なんて便利な言葉(?)があるので、手作り感満載で可愛い出来栄えだと思っておきます。
研磨
切断面には、捲れていたり、トゲが飛び出している部分があります。このままだと危ないので、サンドペーパーでツルツルになるまで磨いていきます。
紙やすりは240番です。二重折りにして、耐久度を上げてから作業しました。
スタイリッシュな感じを出したいので、必要以上に角を丸めないよう気を付けました。角ばっていた方が、それらしい雰囲気がでると思います。
残りも一気にやってしまいます。
終わりました。セリアの木材って独特の匂い(桐の匂い?)があります。和っぽい感じというのでしょうか。サンディングしていると、細かい木粉が周囲に舞うせいか、匂いが強くなる気がします。好き嫌いが分かれそうな匂いだと思います。自分は平気です。
塗装
フレームは、ターナーミルクペイントのインクブラックで塗装します。安心安全がウリの水性塗料です。何度も使っていますが、乾くとマットな質感になって「それらしく」仕上がります。お気に入りです。
使い捨てのビニール手袋を装着します。
「手にぴったりフィットして素肌感覚」というキャッチコピーで100枚入り600円。カインズホームのPB(プライベートブランド)商品です。
これを導入してから、塗装の工程がだいぶ楽になりました。手放せない存在です。
塗っていきます。使っている刷毛は100均の安物です。
「束にして一気に塗った方が早いかも」と思い付き、作戦を変更しました。一纏めにして塗布していきます。
短い棒も同じように塗っていきます。
フレームの塗装が終わりました。束にして作業をしたせいか、厚塗りし過ぎてしまった感があります。乾燥後にムラや刷毛跡が目立つようなら、重ね塗りをする予定です。
続いて天板の塗装です。
それぞれの板を色違いにします。2種類のニス(ライトオーク、メープル)を使って、4種類のカラーを作ります。
水性のニスなので、水と混ぜ合わせたり、ニス同士を混ぜたり、簡単に調合することが出来ます。初めてやるので、どんな感じになるかはわかりませんが、早速やってみようと思います。
左からです。
- ライトオーク(水薄め)
- メープル(水薄め)
- ライトオーク+メープル(水薄め)
- メープル
という感じです。
濃い目の色を使うと、CDラックに重厚感が生まれて目立ちそうな気がします。卓上タイプなので、存在感は薄めにしておきたいです。
なので、基本的には水で割って薄めのカラーにしてみました。色の系統は同じなので、並べても上手く馴染むと思います。ちょっと不安ですが、大丈夫なはずです・・・。
一色塗るごとに刷毛を洗うのは面倒です。食器用キッチンスポンジをハサミで4分割して、刷毛の代わりに使っていきます。
ライトオーク(水薄め)です。茶色というより、黄色っぽい印象ですね。
メープル(水薄め)です。王道っぽい色合いです。
ライトオーク+メープル(水薄め)です。ライトオークの黄色成分が強いですね。一応、比率は1対1です。
メープル原液です。ウォルナットっぽい色味ですね。
左からです。
- ライトオーク(水薄め)
- メープル(水薄め)
- ライトオーク+メープル(水薄め)
- メープル
- 無塗装
となっています。並べてみても違和感はありません。色のトーンが似ているので、組み合わせても大丈夫そうです。良かった。
乾燥させます。
24時間後です。思っていたより、綺麗な仕上がりになりました。塗布直後より若干淡い雰囲気に変化したような気がします。メープルのカラーは好みの色です。100円とは思えない発色です。
指で触っても塗料が移ることはありません。完全に乾いています。組み立ての工程に取り掛かります。
追記(2019年5月1日)です。セリアのニスをまとめ買いしてみました。「セリアの「水性ニス」全3色を買ったよ。色見本と比較、おすすめレビュー【100均】」で色見本を作っています。気になった方は、ぜひ、チェックしてみてください。
組み立て
ZENKEの電動ドライバーを使います。安いから、という理由で購入した工具ですが、日々のDIYで大活躍しています。これから木工を始めようという方には、おすすめのアイテムだと思います。
ZENKEについての使用感は、「【レビュー】初めての電動ドライバーは「ZENKE」にしたよ!安くて初心者におすすめの工具だと思う」で紹介しています。
木ねじは、カインズホームのスリムビス30mmを使います。大容量で激安でした。
コーナークランプを使って組み立てていきます。木材同士を直角に繋ぐことが出来るので重宝しているアイテムです。
ドリルビットで下穴を開けます。
ビスを差し込みます。意識して揃えたわけではありませんが、コーナークランプと電動ドライバーの色が一緒です。深い緑色で「たまたま被る」って珍しい気がします。同じメーカーというわけでもありませんし。
良い感じです。今まではこの「直角」に苦労していました。なかなか上手く出来なくて困っていました。
四角い枠を作りました。CDラックの土台になる部分です。
設計図を眺めながら作業していたのに、接続位置を派手に間違えました。余計な穴が開いています。色合いもあって、かなり目立ちます。
木工パテなんかがあったら修正も簡単だと思いますが、そんなアイテムは持っていません。穴の奥まで黒で塗り潰して、なんとか誤魔化そうと思います。
最後にビスの頭を黒く塗るつもりなので、その時一緒に修正してみます。
コの字型のパーツを二つ作りました。
さっき作った四角い枠と合体させます。ここにもコーナークランプが使えます。ホントウに便利なアイテムだと思います。もっと早く導入しておけばよかった。
横から留めたビスとぶつからないように、少し位置をズラして差し込みます。気持ち、斜めに傾けています。
両側にコの字型のパーツを取り付けました。後は、この長い角棒で左右を繋ぐだけです。
天板を乗せるスペースを考えて、上から7mmズラして取り付けます。これで、横の黒い縁と天板に段差が出来なくなります。
CDラックの骨組みが完成しました。歪みや撓みはありません。綺麗な長方形になっています。全てコーナークランプを導入したお陰です。
導入前は、直角作りを「積み木スタイル」でやっていました。かなり苦労していました。そんな話は「【DIY】ゲーム機「収納棚」を自作するよ!パイン集成材にワトコオイルでオシャレにしたい【作り方】」で紹介しています。
後は天板を取り付けるだけで完成です。やってしまいます。
フレームに比べて、天板の長さが2mmほど短いです。設計ミスなのか、測り間違えたのか、切断で失敗していたのか、理由はよくわかりません・・・。少し不格好になりますが、作り直すほどの元気はないので我慢します。
天板の色は、並べ方によって印象が変わります。いくつかパターンを試してみて、好みの柄を採用する事にしました。
板を張り付けます。
使うのは、木工用多用途ボンドです。セリアで買いました。「色んなもの(木・革・布・紙など)に使えて便利そう」なんて理由で選んだ気がします。ただ結局、木材の貼り付けにしか使っていません。革や布などを貼り合わせる機会ってなかなか無いです。
強度が必要な部分ではないので、雑にボンドを塗り広げて、サクっと板を接着してしまいます。
工具を重石代わりにして乾燥を待ちます。速乾ボンドを使っているので、通常タイプの半分の時間で硬化が終わるはずです。
手直し
間違えて開けてしまった穴を黒く塗ります。
こんな感じになりました。塗ったばかりで光沢感が目立つ、というのもありますが、塗り潰した程度では隠し切れませんね。近くで見ると穴の凹みが目立ちます。
手持ちの装備では、これ以上どうにもできません。この部分の修正はこれで終わりにしてしまいます。
ビスも黒く塗り潰しておきました。この状態だと、まだメッキの色が透けて見えるので、時間を置いたら重ね塗りをします。
手作り木製のCDラック(収納棚)の完成
スタイリッシュな雰囲気もあって、おしゃれに仕上がりました(ダイジョウブですよね)。流行りのインダストリアル感も、多少は再現できたかなと思っています。
フレームは、アイアンっぽさを意識して作りました。細い木材を黒く塗装したのですが、ソレっぽい感じにはなっているはずです。金属特有の鈍い質感なんかも、一応、出せているのかと思います。
棚の安定感は高いです。力を掛けてもグラつきやガタつきは起こりません。それと、見た目よりは丈夫に出来ていると思います。重い物でなければ、天板部分に乗せても平気そうです(耐荷重2kgぐらいでしょうか)。
一番左側の板(天板)を見ると、不自然に輝いているのがわかると思います。これは、木工ボンドがはみ出してしまった跡です。拭き取りが甘かったため、こうなってしまいました。失敗ポイントです。
例の設計図と比べると「完全に一致」していると思います。「ああ、なるほど」って思えませんか。自己分析だと再限度は高いはずですが・・・。
カラフルな天板が特徴的です。薄めの色合いで作ったので、主張はそれほど強くありません。初めてにしては上手く出来たと思います。今回のCDラック制作で、一番拘ったポイントです。一番気に入っているポイントでもあります。
真上からのアングルだと、天板の長さが足りていないのと、切断面がヨレヨレになっている部分が目立ちます。残念な部分ではありますが、これも「ハンドメイドの味」、という事で前向きに捉えておきます。
40枚のCDが収納できました。卓上タイプとしては大容量だと思います。
内寸の高さはジャケットサイズ+2cmにしましたが、もう少し狭めても良かったかもしれません。これぐらいあると、「指を入れて取り出しやすいかな」と思って設計しましたが、デザイン的に少し不格好な感じになってしまいました。隙間なくピッタリサイズで仕上げたほうが、見た目はよくなったと思います。
カラフル天板の棚を作ってみました(追記:2021年7月22日)
ダイソーの木製ジョイントラックです。好きなパーツを組み合わせて、自由に棚が作れるという商品です。詳しくは「ダイソーの【木製ジョイントラック】をレビュー。棚板、支柱ポール、アジャスターなどを全種類購入しました」で紹介しています。
水性ニスで塗装をして、カラフル天板(棚板)の棚にアレンジしてみました。本記事で作ったCDラックをお手本にしたつもりです。塗料は「ダイソーの「水性ニス」全5色を買ったよ。色見本と比較、おすすめレビュー【100均】」を使いました。
天板だけを並べてみると、こんな色見になっています。
リメイクの様子は「【棚リメイク】ニスでカラフル天板のオープンラックを作る」で紹介しています。気になった方は覗いてみてください。
さいごに
木製のCDラック作りに掛かった費用です。
- 木材(角材、木板) 500円
- 塗料 100円
- 細々したもの 100円
合計700円でした。安く作れたと思います。100均DIYのいい所ですね。
いくつか失敗はありましたが、デザインは自分好みだし、大容量で収納力もあるし、なかなか良いDIYだったと思います。長く大切に使っていくつもりです。
新しくDIYをしたら、またブログで紹介しようと思います。よかったら遊びに来てください。それでは、最後までありがとうございました。