使い道のなくなった、スチールラック(メタルラック)をリメイクします。
黒の水性塗料で色を付けて、アイアン(鉄)風にアレンジするつもりです。金属特有のザラザラ感を再現出来たらいいなと思います。
作業工程は、「塗装のみ」と単純ですが、スチールへの着色は、ひと手間掛ける必要があります。下地作りにプライマーという材料を使います。初めてなので、上手く出来るかわかりませんが、調べた限りでは簡単そうです。なんとかやってみようと思います。
掴んだコツやテクニックは紹介していきます。スチールラックリメイクの参考にして貰えたら嬉しいです。
関連記事>>>ダイソー「ジョイントラック」を買ったよ。組み立ての注意点と収納アイデア
リメイクに使うスチールラック
100円均一ダイソーで買った「スチールラック(商品名はジョイントラック)」です。
ジェイコムのインターネット回線機器と、専用チャンネル受信機器を乗せていましたが、契約プラン変更に伴い器具が回収されました。
デジモノ系とスチールのラックは、見た目の相性が良く気に入っていました。インテリアとしてもカッコよかったです。他に使い道がなくなったので、リメイクをしてみます。
ちなみに、組み合わせているパーツは以下です。
- ジョイントラック用「棚Ⅱ型」クロームメッキ×2
- ポール(短)クロームメッキ×4
- 固定部品4個組×2
パーツがバラ売りされているので、自分好みの形にカスタマイズする事ができます。「ダイソーの【木製ジョイントラック】をレビュー。棚板、支柱ポール、アジャスターなどを全種類購入しました」みたいなイメージです。デッドスペースの解消など、有効活用できるシーンは多いと思います。
手軽に入手できて使いやすいラックですが、100円ショップで一式を揃えると、ホームセンターで買うより「割高になるのかな」という気がしています。
詳しい説明や、使用感が気になる方は「ダイソー「ジョイントラック」を買ったよ。組み立ての注意点と収納アイデア」を覗いてみて下さい。
スチールラックを解体する
ジョイント部分を外していきます。まずは上段です。
続いて、下段です。こちらは、接合部分が硬くなって(奥までめりこんで)います。乗せていた器具類が重かったので、その影響だと思います。
逆さまにして、四隅を端材で叩きます。前回組み立てた時は、ハンマーを使ったら表面のメッキが剥がれてしまいました。なので、金属より柔らかい木材を使っています。
優しくトントン叩いて取り外しました。
ポールに取り付けていた固定部品です。ガッチリ噛んでいて外れません。指ではまったく動きませんし、爪を入れると割れてしまいそうです。
工具箱からマイナスドライバーを取り出して、先端を隙間に指しこんで外しました。「100均ダイソーの工具(スモーキーシリーズ)を”ほぼ全種類”揃えてみました【レビュー】」です。
ポールの下部には、グラつきやガタつきを解消するためのアジャスターが付いています。塗装する時の邪魔になるので、このパーツは外してしまいます。クルクル回すだけなので簡単です。
ポールの上部に付いているゴムキャップも外します。指で引っ張るだけです。
解体完了です。写真を撮りながらの作業で、10分ほどでした。組み立てた時と比べると、だいぶスムーズに進みました。
購入から1カ月ほどしか経っていないので、汚れや錆はありません。目立つ傷もほとんどなく、新品同様の状態です。
なんだか、「色を塗るのがもったいない気もしてくる」のですが、今よりオシャレに変身する「予定」なので、気にせず進めていきます。
そうそう、固定部品、アジャスター、ゴムキャップは予備がありません。無くしてしまうと困るので、一纏めにして小物入れにしまっておきます。
スチールラック塗装の下準備、ミッチャクロン(プライマー)を使う
今回、スチールラックをリメイクする「要」になります。染めQテクノロジィから発売されている「ミッチャクロンマルチ」です。
金属から樹脂まで幅広い種類の素材に対し
多種多様な上塗り塗料を長期にわたって密着させるプライマーです
また、「付着性が悪い」「サンディングの手間がかかる」
「塗膜に柔軟性がない」という塗装時の"困った"も解決します
公式サイトの説明文です。
初めて読んだときはイマイチわかりませんでしたが、「金属やプラスチックなどの塗料が張り付きにくい素材でも、ミッチャクロンを吹き付けると塗料が定着し易く(剥がれにくく)なる」という解釈で合っているハズ(?)です。
パッケージの裏面です。これでもかと言う程、隙間なく文字が詰め込まれています。大事な部分なのでしょうが、イマイチ読む気が起こりません。とは言っても、初めて使う材料なので、しっかり見ておく必要がありますよね・・・。
10分ほどかけて、目を通しました。特性や注意点、ガス抜きキャップの使用方法などが記載されていました。一応、半分ぐらいは理解した「つもり」です。
全てを書いてしまうと、とんでもない長さになってしまいます。詳細が気になる方は、染めQテクノロジィの「製品情報ページ」を覗いてみて下さい。「製品カタログ」から、使用方法や性能試験データなどを確認することができます。
そうそう、ちょっと話は変わるのですが、背景に使っているウォールナットカラーの木板はDIYしたものです。
ブログやインスタに写真を投稿する機会も多いから、「キレイに、オシャレに撮りたい」と思って作ったわけですが、イマイチ有効活用できていません。
使う機会もなかったので、今回、ここぞとばかりに取り出したのですが、微妙な感じですよね。背景の問題と言うより、撮影スキルの問題かもしれませんが・・・。
「【ブツ撮り】撮影用の背景ボード(木製)を自作するよ!材料はケーヨーデイツーのSPF(1×4)材【DIY】」で紹介しています。一応、文庫本を試し撮りした時は、いい具合にとれました。よかったら、覗いてみて下さい。
ミッチャクロンのパッケージには、「やすりで磨く必要はない」とありますが、「ミッチャクロン(プライマー)を塗る前に表面を研磨した方が、仕上がりが美しくなる」という書き込みを見つけたので、それに倣って進める事にします。
せっかくリメイクするのだから、多少の手間はかかっても高品質に仕上げたいです。
紙やすり(240番)を使ってゴシゴシ磨いてみました。シルバーのメッキが剥がれて、表面の輝きがなくなっています。
触った感じも、ツルツルからザラザラに変化しています。おそらく、この状態になるまで研磨するのが正解なんだと思います。
続きもやっていきます。
最後までやるには「多少の手間」では済まない事に気づきました。辞める事にします。いや、途中までは頑張ったんですよ・・・。
まあ、ミッチャクロンも「研磨は必要ない」と言っている事ですし、いいでしょう・・・。
タオルで表面を拭いて、汚れや油分を取り除きます(脱脂作業)。これをする事によって、プライマーの付き具合が良くなるそうです。
終わりました。続いて、ミッチャクロンのコーナーです。
賃貸のアパートに住んでいるので、自宅にスプレーをする環境がありません。外に出て作業します。
持っていくアイテムを段ボールに詰め込みました。
- 軍手
- ガムテープ
- ビニール袋(地面保護用)
- ゴミ袋
- 手提げ鞄
- ミッチャクロン
- スチールラック
装備はこれだけあれば大丈夫なはず。
それでは、移動します。
到着です。塗装の準備まで終わらせています。ダンボールの中で吹き付けて、ビニール袋の上で乾燥させるという作戦です。
吹きかけてみました。
表面が少し曇ったかな、という印象はありますが、大きな変化はありません。こんなものなのでしょうか。
シンナーのニオイがすごいです。マスクは持ってきていません。直接吸い込むと危なそうなので気を付けます。それと、風向きを考えないと全部自分にかかります。汚れてもいい服でくればよかった。スプレー塗装の経験は乏しいので、何かと準備不足気味です。
ポールへの塗布が終わりました。
棚板です。針金みたいな細い部分は、しっかり塗れているのかイマイチわかりません。
1度塗り目が終わりました。乾燥目安は15分から20分との事です。
おやつを持ってきたので、食べながら待ちます。ピクニック気分です(生憎の曇り空ですが・・・)。
ボトラッテは、甘さ控えめで飲みやすいです。香りが良くて気に入っています。疲れた時の休憩に最適。チョコレートクッキーとも相性抜群です。
謎のお菓子宣伝コーナーを挟んだ所で、次に移ります。
2度塗りを終えて帰宅しました。ミッチャクロンはしっかり付着しているはずですが、見た目に変化があるわけではないので、「やった感」がありません。大丈夫かな、と不安になります。「【白黒金銀】ダイソー「ラッカースプレー(油性ツヤなし)」を全色購入。色見本と比較、おすすめレビュー【100均】」のように、目に見えた変化があると安心できるのですが。
スチールラックをアイアン風にペイントする
ターナーミルクペイントのインクブラックを使います。高い安全性を謡っている水性塗料です。「DIYを安全に気軽に楽しむために、原料にこだわった本格派オリジナルペイント!」というのがキャッチコピーです。
「【DIY】小型「テレビ台」を手作りするよ。ロータイプでおしゃれなデザインを目指す【作り方】」や「【100均DIY】セリアの木材で「ミニテーブル」を手作りするよ。天板はひのき、水性ニス(ライトオーク)で塗装【作り方】」など、今までに何度も使っています。ノビが良くて塗りやすく、マットな発色が可愛い塗料です。嫌なニオイも殆どありません。室内でも扱いやすいです。無くなるたびにリピート購入しています。ペイント初心者の方にもオススメです。
使い捨てのビニール手袋を装着します。
「手にぴったりフィットして素肌感覚」というキャッチコピーで100枚入り600円。カインズホームのPB(プライベートブランド)商品です。
これを導入してから、塗装の工程がだいぶ楽になりました。手放せない存在です。
食器洗用のスポンジを刷毛代わりにします。細かく切り分けて、ネットを取り外せば普通に使うことが出来ます。
YouTubeのDIY動画でやっているのを見つけて、マネしてみたテクニックなのですが、刷毛を使うより経済的で後片付けも楽(捨てるだけ)な場合が多いです。
一部分にだけ塗ってみました。なんというのか、スルスルして不思議な感覚があります。木材と違って表面に凹凸がない(摩擦力がない?)ためか、塗っているという感触があまりありません。
スチールに色を塗るというのは初めてなので、楽しいといえば楽しいです。ただ、違和感もあって、気持ち悪いといえば気持ち悪いです。さっきも言った通り、なんだか不思議な感覚です。
ポール1本塗り終えました。「スポンジを滑らせて、撫でるように色を付ける」より、「スタンプのように、ポンポン叩いて色を付ける」方が上手くいきました。
ポール4本を塗り終えました。今は、湿ってツヤがあるように見えますが、乾燥すれば落ち着いたマットな色合いに変化します。
続いて、棚板を塗ります。
細かい部分も多くて、なかなか手強いです。スポンジだと着色が難しい部分もあるので、細い刷毛や綿棒を駆使して塗っていきます。網目状の部分が特に難しいです。
棚板1枚目が終わりました。複雑な形状なので、塗料が垂れるし、ダマになるし、ムラになるしで苦労しました。結構時間がかかりました。さて、もう1枚もやらないと。
終わりです。全部で1時間ほどかかりました。そこそこキレイには塗れていると思います。ただ、下地が透けている箇所や、ちょっとした塗り残しもあるので、乾燥を待ってから重ね塗りをしようと思います。
乾いたので、2度塗り目を始めていきます。スポンジでポンポン叩いて、金属(アイアン)感を出します。丁寧に塗っていくより、雑に塗った方がソレっぽい質感がでる気がします。
同じ作業の連続です。一気に終わらせてしまいますね。
30分ほどで終わらせる事ができました。1度塗り目の半分の時間です。ある程度容量を掴んでいたのが大きかったと思います。あとは乾くのを待つのみです。
木材の時は、ドライヤーの温風を当てたりして、乾燥を早める時短テクニックを使う事も多いです。金属の場合はやってもいいのでしょうか。ちょっとわからないので、今回は、おとなしく待つことにします(失敗したら嫌ですし・・・)。
乾燥後の写真です(少しボケてしまいました)。
マットな黒がスタイリッシュです。アイアンっぽい質感も出ていると思います。触った感触もザラっとしていて悪くありません。なかなかいい感じだと思います。
スチールラックを組み立てる
最後の工程です。ダイソーのスチールラック(ジョイントラック)には、組み立て方のルールがあります。商品パッケージに記載があったものを紹介します。
- ポールの上下に注意し、棚の取り付けたい位置を決めます。
- ポールの溝と固定部品の内側の凸を合わせ、取り付けます。上下に動かないことを確認してください。ポールの上から棚を通し、取り付けます。
- ポールの上から棚を通し、取り付けます。
こんな感じです。特に、難しい事はありません。気を付けるポイントは、「溝を合わせる」という部分ぐらいですかね。サクっとやってしまいます。
アジャスターを取り付けます。今更な後悔ですが、この部分も黒く塗ればよかったかもしれません。
本来は、溝と溝が噛み合うと「カチっ」という音がなるのですが、水性塗料の厚みが邪魔をして、しっかりとはまりません。
固定器具の取り付け箇所は、薄塗りをした方が良かったみたいです。というより、接続してしまえば隠れてしまうので、無塗装でよかったですね。
固定器具が少し浮いた状態になってしまいましたが、棚板自体は設置できそうなので、このまま作業を進めます。
棚板を乗せました。端材のSPF材でトントン叩いて奥まで押し込みます。
棚の位置が悪かったので、固定部品を一度外しました。一緒に黒の塗料も剥がれてしまいました。使った塗料が水性という事で強度は低いです。物を乗せる時などは、丁寧に動かさないと、すぐにキズが付いてしまうかもしれません。
そんなわけで、棚を付け直したら組み立ての終了です。
スチールラックのアイアン風リメイクが完成
シンプルで冷たい感じがカッコいいです。オシャレでスタイリッシュな雰囲気もあると思います(言い過ぎかも・・・)。デザインがいいので、飾り棚としても使う事ができそうです。装飾やディスプレイを楽しめそう。
手を付ける前の銀色メッキ状態より、全体的に引き締まったような印象があります。マットな質感のおかげでしょうか。
よく見ると、粗っぽいというか、雑な部分もあるのですが、それはハンドメイドの味(?)ですからね。「完璧な物より、なんとかの方が愛着が湧く!」って言いますよね。
斜めアングルです。網目状の棚板は、雑貨や小物を乗せる時に使いづらい事があります。隙間から物が落ちてしまったり、厄介なことも多いです。木の板で、乗せるだけの天板を作るのもアリかなと思っています。
色合い的にも良さそうですし、木材の温かみもプラスされて雰囲気が良くなりそうです。いつか、気が向いたときに作ってみようかと思います。
接写です。アイアンっぽいような金属感が出ていると思います。やっぱり、丁寧に塗りすぎない方がソレっぽい雰囲気が出る気がします。
今回のリメイクでコツはわかってきたので、次回、アイアン風アレンジをやる時はもっと上手くできそうです。
追記です(2020年10月9日)。同じような手順で、セリアのアルミラックシリーズをリメイクしました。「アルミの棚をリメイクするよ。アイアン風に真っ黒塗装【DIY】」です。黒と銀のツートンカラーで仕上げています。中々カッコよくできたので、よかったら、チェックしてみて下さい。
派手に塗り忘れた部分があります。ライトの下だと、ココだけ妙に輝きます。なんだか、カッコ悪いです。ちゃんとチェックしたつもりなのに、何故・・・。
いつか、気が向いたときに(2回目)塗り直してみようかと思います。
さいごに
時間と手間は掛かりましたが、良い物が作れたと思います。スチールラックのリメイクは大成功です(細かい事には目を瞑ります!)。
缶の中のミッチャクロンが「ほぼ全て」残っています。たぶん、今回使ったのは10分の1ぐらい。中身を無駄にしないために、近々、ミッチャクロンを使ったDIYをまたやる予定です。
何がいいかな。PCデスクの脚でも塗ってみようかな。IKEAで買った架台を使っているのですが、色がグレーで気になっています。今回みたいな黒の塗料で、アイアンっぽくしたいです。
追記です(2020年10月9日)。テーブル脚の塗装にチャレンジしました。「机の脚を「鉄脚っぽく」黒で塗装するよ。IKEAの架台LERBERG(レールベリ)をリメイク」です。質感もアップしてお気に入りの家具になっています。
新しくDIYをしたら、ブログで報告しますね。よかったら、また遊びに来てください。それでは、最後までありがとうございました。